『てんぷらばあちゃん』山口節子 岩崎書店

てんぷらばあちゃん (おはなしガーデン)さとしのおばあちゃん(本当はひいおばあちゃん)は、天ぷらを揚げるのが大好きで、何度も山盛り天ぷらを作ってしまう。だから、お母さんは「もう天ぷら揚げないでください!こんなに誰が食べるんですか!」と、プンプン。けれどひいばあちゃんは、「おじいさんが天ぷらを食べたいと待っている」と言って、天ぷらを持って家出をしてしまったから、さあ、大変!!なんとか見つかって落ち着いたものの、さとしとお母さんは、天ぷらばあちゃんに振り回されて、あれやこれや~~。

読んでいる間、「好きなだけ物食べろ」とご馳走してくれた、祖母や母の顔を思い出しました。「美味しい」と言うと、決まって嬉しそうな笑顔がかえってきて、次の遊びに行くと、必ず同じメニューが出て~~。料理って、食べてくれる人かあいるから、喜んでくれる人がいるから、作るのが楽しいんですよね。私も一人暮らしをしていた時は、納豆ふりかけ卵ご飯だけ……とかやっていたなぁ(笑)天ぷらばあちゃんも、食べてくれるおじちゃんの喜ぶ顔が見たくて、天ぷらをたくさん揚げます。ただ、おじいちゃんは、もう亡くなっているのです。天ぷらばあちゃんにとって、天ぷらは、おじいちゃんそのものなのかもしれません。
核家族化や高齢化社会の課題を感じて少し切なくなりましたが、さとし、天ぷらばあちゃん、お母さん、さとしの友達、ユーモア交じった登場人物のやりとりと、ほかほか、ふかふか、美味しい天ぷらを食べたくなる文章に、ぐんぐん読み進め、心が優しい気持ちになりました。子どもはもちろん、日々、介護などの生活をしているおとなの方にも読んでいただきたいと思った一冊です。

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